top of page
検索
執筆者の写真tsuchisawa

負けないための楽しい手洗い術

大切なのはわかっているけど


新型コロナウイルスから身を守るために、手洗いの重要性が伝えられています。

消毒用アルコールやマスクの品薄が続く中でも、清潔な水が豊富にある日本では、手洗いが我が身を守る強力な味方です。

子どもたちにも、この機会に、主体的に手洗いする習慣を身に着けてもらいたいですね。

ただし、無理にさせようとすると、かえって問題が発生します。

・面倒に感じて時々いい加減になる

・ちゃんと洗っているつもりで効果的な洗い方ができていない

・逆に、新型コロナ感染が怖くて手を洗いすぎる

・手の皮膚トラブルが生じる

・手を洗わずにはいられない心理症状が生じる

など、さまざまな問題が起こっています。

ウイルスと共存する環境で暮らしている私たちにとって、適切な手洗いは、みんなの健康を守るためのカンタンで欠かせない健康術!

手洗いの方法と理由について正しく理解し、新型コロナウイルスに負けない手洗い術を、お子さんと一緒に見直してみましょう。

日々の手洗いが効果的で、今より楽しくなるかもしれません。



効果的な手洗い術とそのわけ


新型コロナを含めたコロナウイルスは、「エンベロープ」と呼ばれる膜に包まれ、この膜は界面活性剤に溶けやすく、せっけんで洗うことによって取り除きやすくなります。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)対策には、せっけんが有効です!

新型コロナウイルスに負けないためのせっけんの力は、大きく2つあります。

ウイルスの外側の膜(エンベロープ)を壊して働きを失わせる役目(不活化)と、手からウイルスをはがして取り除く(除去)の効果です。

せっけんは、毎日の生活の中で新型コロナウイルスへの2つの戦術を発揮する、心強い味方なのです。

しかし、難しい言葉を使っても小さなお子さんたちはわかりません。

わからないことは不安を強くさせるので、子どもの年齢に応じて、わかるように、やさしく伝えてあげられたらいいですね。


ウイルスの不活化は、例えば、ばいきんまんが捕まって洗濯機で洗われたら弱って縮んで力が発揮できなくなった状態です。ウイルスの除去は、ばいきんまんが「バイバイキ~ン」して遠くにいっちゃったような状態と考えればわかりすいでしょう。そういう場面をアニメやDVDでご覧になったことのあるお子さんには、すぐ伝わるでしょう。

また、アニメ等をご覧にならないお子さんでも、絵やモノを使って具体的なものでイメージできるように説明すると、子どもなりに理解してくれます。


なお、新型コロナウイルスは、ばいきんまんのように大物一匹でなく、ちっちゃいけれど大群でどこにいるかわからないという意味では、かびるんるん(ちょっと違いますが)のほうがイメージとしては近いでしょうか。

相手が大群であちこちにいるため、一度でやっつけることは不可能なのです。「戦いは長期戦!」と覚悟しましょう。

ところで、新型コロナウイルスに対するせっけんの不活化効果は低くありませんが、完全ではないようです(※※参照)。せっけんをつければ大丈夫と思わずに、しっかり泡立て手全体を洗い、じゅうぶんに洗い流すことを大切にしましょう。

たとえば、「ハッピーバースディの歌を鼻歌で2回歌うぐらいの時間で洗うとよい」というのを聞いたことがあるでしょうか? この歌は誰でも知っていて、歌うと気分が明るくなる上に、1回で15秒という長さが、手洗いにピッタリです♪


以下に、子どもたちと共有したい洗い方を示します。


 1.流水で手を流し洗い、表面の汚れを落とし、石鹸を泡立ちやすくします。


 2.せっけんをつけしっかり泡立てて、手全体に行き渡らせ(爪や指の間の隙間も)、

   手についたウイルスを弱らせ、浮かせます。【♪ハッピーバースデイ鼻歌1回目】


 3.しっかりと流水でせっけんを洗い流し、ウイルスを除去(バイバイキ~ン)します。

   【♪ハッピーバースデイ鼻歌2回目】


1)ウイルスを弱らせて、2)バイバイキーンするという、ウイルスに負けない「ダブル効果」が期待できる手洗い術、子どもと楽しく鼻歌を歌いながらしっかり身に着けましょう!

ちなみに、歌は時間の目安なので、お子さんの好きな歌を使って大丈夫。歌詞に気を取られて手洗いがおろそかにならないよう、自然に鼻歌になるものを選びます。




★注意ポイント

➀せっけん手洗いは、皮膚表面をはぎ取るのが目的ではなく、ウイルスを弱らせたり流れやすくしたりするためなので、せっけんをつけて手をゴシゴシ擦すらないでくださいね。手が荒れて大変!!その後の手洗いが辛くなるし、荒れた皮膚から感染しやすくなるし、予防にマイナスです。やさしくせっけんを行きわたらせましょう。


➁せっけん手洗いでは、ウイルスや汚れだけでなく、手の油分も流されます。手荒れにならないよう、手洗い後には油分補給もしましょう。特に、小さなお子さんに対しては「○○ちゃんの可愛いお手々に、クリームぬーりぬーり~」などというふうに、丁寧に油分を補ってあげる触れ合いタイムにすることで、手洗いの時間が、不安でなく安心できる楽しみな時間になります。


③手洗い効果を発揮するには、洗面器などに溜めた水を使って洗うのは意味がありません。一度落ちたウィルスが、また手に戻ってしまう可能性があります。手洗いの際は、せっけんをよく泡立てて汚れや菌を浮かした後、必ず流水を使って洗い流し(♪ハッピーバースデー1回15秒分)をしましょうね。


効果的で楽しい手洗いタイムが、子どもたちの健康と幸せにつながりますように…。


   ※※最近の新型コロナウイルスを使った実験で、室温22度でハンドソープ液50倍希 

     釈中、感染力のあるウイルスが5分後に若干残って15分後では感染力なし)。家

     庭用漂白剤50倍および100倍希釈、消毒用エタノール70%は5分後で感染力なし。

    ⇒https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2666524720300033?via%3Dihub



閲覧数:35回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comentarios


bottom of page